【グループ病院編】大学病院の特徴と評判
大学病院、つまり大学の附属病院であることが定義です。
新卒で大学病院に入職される方も、少なくないと思います。多くの方は、大学や大学の附属の看護学校からそのままエスカレーター式に…と、入職されていることでしょう。
大学病院とは、教育、臨床、研究を行う機能を持ち、大学に附属されているというのが定義です。特定機能病院の認可を受け、高度先進医療を提供しているケースが多いです。
つまり…総合病院の中でも、最先端と言える医療の研究と、提供をしている病院ということです。この言葉だけ聞くと、やっぱり一度は足を踏み入れてみたいと思いませんか?
大学病院で働くということは、どんなメリット・デメリットがあるのでしょうか?
■大学病院で働くメリット
1、先進医療を学べる環境
先にもお伝えしたように、大学病院とは『高度な先進医療を研究する場所』です。治験や臨床試験も行われているため、新しい医療の始まりでもあります。
そんな最先端医療を間近で見ることができるのは、とても価値があることです!もちろん、個々にも勉強することは必要ですが、キャリアアップをしたい、専門性を高めていきたいというポジティブな看護師さんには、大学病院という職場の選択肢は欠かせない存在ですね。
2、手厚い福利厚生
何よりも給与が高いということが挙げられます。初任給で見ると、そんなに高くない…と正直思うかもしれませんが、入職から1年も経つ頃には、初任給で提示されていた給与よりもだいぶ多くもらっていたという方の話もよく聞きます。
ただ、給与の内訳は残業手当が多かったということも…残業申請が認められている証拠とも言えますね(笑)
更に、賞与が高く設定されている病院も多く見かけます。高いところは7ヶ月以上!基本給の設定も低くないので、賞与150万以上という方がいらっしゃるということですね♪
立地環境も良く、東京ですと山手線圏内に多い大学病院ですが、都内の一等地周辺に寮があり、あこがれの都心住まいが可能。
また近年、宅遺書も設置する大学病院が増えています。私学の場合は、私学共済の制度もありますので、社会保障制度も整っています。
3、同期の存在
大学病院は、新卒として入職する看護師が多くを占めます。50~80名程度の大型採用を行う病院が多いので、どこの病院に行っても、新卒は同期がたくさん!既卒でも、4月入職するケースが多いので、同じように既卒者でも同期がいることは心強いですね。
ただ…管理者は新卒からずっといる方が多いようなので、既卒者は少々肩身が狭い思いをすることはあるようですが…(笑)
■大学病院で働くデメリット
1、残業が多い…
大学病院は看護配置7:1を取得している病院が大半です。一見7:1で看護師がたくさんいるように思いますが、実はどこの病棟もギリギリの人員で加算を取得しています。1年で一番多く人が在籍している4~5月は、新卒は使えないし、教育するのにまた人手が持って行かれて…と、結果常に忙しい(笑)
大学病院は民間病院に比べると、看護助手の人数が圧倒的に少ないです。看護助手がする仕事も、大学病院では看護師が行うことが少なくありません。業務時間内には、業務に追われ、終業後から膨大な記録を入力して、それが終わったら病棟会。
休日出勤をして後輩指導や、看護研究、委員会へ出席。時にそれが夜勤明けということも、よくある話です。なかなか自由に使える時間は少ない環境ですよね。
2、休日が少ない、有給が使えない
最近では休日も4週8休み以上の病院が増えてきましたが、大学病院では4週7休の病院も少なくないです。十分な人員が揃っているわけではないので、有給消化まで人員の余力がないという病院も多く話を聞きます。
すると、退職時に有給が40日も余っている!という事態に。しかし、大学病院は期末である3月末での退職しか認めない病院も多く、3月末に一斉に退職するので、1~3月にみんな有給消化をしたくても、余計人が足りない時期となり、結局有給を捨てて退職する看護師さんが多いです。
大学病院では、研修医が注射や点滴が行う病院が多いです。一般の病院では看護師が行っているのですが、大学病院に長く在籍していると、注射や点滴に触れる機会が他で働く看護師さんよりも少ないので、医療手技が用達しないという話を聞きます。
転職した先の病院で当たり前の事が、当たり前にできずちょっと気まずい…という方も、お見かけすることがあります。
大学病院で働くにも、一長一短。
先進医療や、個別性の高い看護を学びたい方には大学病院は本当に学べる環境です。
しかし、医療手技やプライベートとの両立を考えたい方には、大学病院以外の選択肢もたくさんあります。
結婚や出産を期に、大学病院を退職する方が多いのも頷けますね。でも、それまでバリバリ働いて稼ぐ!と割りきって働いている方も、実は多いのかもしれませんね。