夜勤専従常勤はブラック病院の証?

世間では働き方の柔軟性が求められ、看護師さんの働き方も急激に柔軟性が持たれるようになりました。
もっとも、看護師さんの場合は看護配置に縛られ、患者さんありきの現場なので、柔軟性も限界があるようには感じますが…

そんな中、夜勤専従常勤の働き方を希望する看護師さんが増えるのと同時に、病院側の雇用形態の変化も見えてきたのです。

目次

夜勤専従常勤で働くとは

かつては、夜勤専従と言えばダブルワークで夜勤専従非常勤で働くことを示す言葉だったように思います。
それが今はで夜勤専従も常勤で働くことができる病院や施設が出てきたのです。

働き方は言葉のまま、夜勤だけで働いて、更に常勤として雇用してもらえるということ。
よく日勤常勤の求人はありますが、まさに日勤常勤と反対の働き方ですよね。

子育て中の看護師さんが夜勤免除で働く分、夜勤ができる看護師さんは病院や施設から見ればお宝人材。
夜勤だけの働き方ができても、おかしくはないですよね♪

夜勤専従常勤の求人って多いの?

夜勤専従常勤で働きたいという看護師さんからのお問い合わせは、非常に増えております。

しかし…残念ながら夜勤専従常勤で出ている求人は、とても少ないのです。本当に少ない!!!
お探し中の看護師さんが、一番よくお分かりです。

「夜勤専従常勤の求人って、ほとんどないですよね…」ってお話すると、9割以上の看護師さんが「そうですよね~」という反応。探して、探して、探して…同じ病院しか出てこない…ということみたいですね。

全体の常勤求人の1割もないのが正直なところ。

夜勤専従常勤の求人がない理由の多くは、法人側にそもそも夜勤だけで常勤として雇用できるという制度がないんですよね。
法人に聞くと、夜勤専従常勤の制度がない理由は大方決まっていて
・夜勤時間の縛りがある(72時間ルール)
・シフトの不公平がでる
・普通の常勤者と労働時間が合わなくなる
と、こんな感じ。

柔軟になってきた雇用制度も、まだまだ大きな障壁がありそうです。

 

足りない労働時間をどうカバーする?

先程の夜勤専従常勤が少ない理由の3つ目に挙げた、常勤者の労働時間と合わなくなる点。
実際に夜勤専従常勤の雇用形態がある法人では、下記のようにカバーされています。

・基本給を減らす(足りない時間分減らす)
・勝手に有給消化(毎月数時間ずつ有給消化される)
・欠勤扱い(賞与の査定などに影響)
・日勤1回(半日など含め)出てもらってフォローする

大きく分けると、この4つが多いですね。
勤務時間数は足りないけど、夜勤専従常勤は特別です!という法人は、神奈川県のN病院でしか聞いたことがありません。レアケースです。

もっとも、労働時間が足りなくなってしまうのだから、4つの理由とも納得感がありませんか?
個人的には納得感があると思うのですが、中には「勝手に有給消化されるのが不満」とか、「基本給下げられたら、夜専で給与高く働きたいのに意味がない」とか、看護師さんによっては色々思うところもあるようです。

特殊な働き方を希望されるときは、全ての希望が叶う形での求人はないと思った方が、スムーズに転職活動ができると思います。
何か妥協できない希望をしたら、妥協できる点は最大限に妥協する!職種関係なく、転職の際に考える大切なことだと思います。

 

夜勤専従常勤の求人はブラック病院?

よくあるんです、この質問。
この病院はブラックですか?って…ブラックかどうかは各自が判断することなので、一コンサルタントとしては断言できません。

しかし!!
非常勤もOK、夜勤少なめもOK、夜勤専従常勤もOK、何でもOK!!!なんて求人、どう考えても怪しくないですか?
何でもOKにしなければ、応募が来ない病院ってことですよね?夜勤専従常勤の求人は、何でもありの極論なんだと感じます。

コンサルタントをしていて、夜勤専従常勤がある病院はほぼ頭に浮かびますが、その中の大半は「そこはNGです」という病院が多い。
本業のコンサルタント業務に於いては、夜勤専従常勤はブラック病院が多いですよ!なんて言えないですけど、コンサルタントは誰しも心のどこかでイマイチな病院が多いとは思っています。
ただ働き方を優先して、他に目を潰れる方であれば他の方が思うほどブラック病院ではないんだと思います。

 

数は少ないですが、本気で看護師さんの働き方を柔軟にして、皆がハッピーになる制度を設けようと考えていらっしゃる病院もあります。
それもコンサルタントだから分かることなので、数少ない求人をお探しの看護師さんは、是非コンサルタントに相談してみましょう。

 

byハチ