【グループ病院編】葵会の特徴と評判

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■葵会の特徴

葵会と聞いてもピンとこない看護師さんが多いかもしれません。

しかし、全国に広がる病院で3800床、関東を中心とした老健で定員6700名、あわせて10000人を超える医療・介護サービスを提供している巨大なグループです。

葵会の理事長を務める新谷幸義氏の二男である、正義氏は同グループの理事を務めると同時に、衆議院議員でもあります。創立者の息子が国会議員になるあたりは、徳洲会と同じですね。

最近では、買収による規模拡大を積極的に行っています。2010年以降だけでも、精神科で有名な長谷川病院(三鷹)、川崎社会保険病院(川崎)などの大型病院を買っています。買収後は、新しい事務長・看護部長が送り込まれてくるようで、数年間は元の病院職員の退職や業務フローの変更でバタバタとしているようです。

 

■葵会で働くメリット

1.給与が高い!

葵会は、給与が高いのが特徴。徳洲会ほどではありませんが、それでも5年目で年収500万は超えます。管理職にならなくても、600万近い年収を得ている方もいらっしゃるとか。

また、介護施設を多く運営しているせいか、准看護師の給与が高く設定されています。経験豊富な方だと、年収500万に達することも。急性期病院を中心に、准看護師の年収水準が低く抑えられている現在では、珍しい存在です。

 

2.グループ拡大にともない、いろいろなポジションが!

葵会は、グループが急拡大しているために、さまざまなポジションに抜擢される可能性があります。新しく病院や施設ができれば、現グループの病院・施設から管理職クラスのベテランを中心にそちらへ異動が発生します。すると、元の病院・施設はいま働いている若いメンバーを管理職に登用することになります。

若い看護師の方でも、能力とタイミング次第では、管理職や病院・施設のオープンに関わることができたりと、貴重な経験を積むことができます。

 

■葵会で働くデメリット

1.中間層が薄く、マネジメントが弱い

こちらは「メリット」の裏返しの部分になります。新設の病院・施設にベテランメンバーが異動してしまうので、常に若手中心で人のやりくりが大変だと話を良く耳にします。

葵会は新設病院といっても、「買収」するケースが多いので、旧病院のメンバーが残っていることもあります。すると、葵会から送り込まれたメンバー、旧病院からのメンバー、新しく入職したメンバーの3勢力がぶつかり合い、人間関係が悪くなってしまう・・・

本来であれば、ベテランの管理職が一喝するところなのでしょうが、その管理職自身も経験が浅いので四苦八苦。なかなか問題を解決できないこともあるそうです。

 

2.借金多すぎるけど大丈夫?

手元に2013年の理事長インタビューがあります。その時点でのグループ全体の売上高は600億ほど。それに対して、借金が1000億弱あるそうです。

どんなに経営状態が良い病院でも、利益は10%程度。売上高から考えると、60億円程度が精いっぱいのはずです。それで1000億近い借金を返すのは、利息も考えるとなかなか厳しいように思えます。

病院や介護施設の経営だけではなく、千葉・岡山には看護学校を開設。さらに、理学療法士などのコメディカル系の学校も開校予定とか。医療と関係のない所では、「東京ファーム」という農園経営までスタートしたそうです。医療・介護領域に投資するのであれば分かるのですが、ここまで来るとさすがに「やりすぎ」感がありますね。

お金を貸してくれている銀行の態度によっては、状況が一気に変化する可能性もありえますね。

 

給与が高く、グループがどんどんと拡大している葵会に向いているのは、「いろいろなことにチャレンジしたい!」「環境の変化に対応するのが得意」というタイプの看護師さんです。逆に、じっくり腰を据えてスキルを身につけたい看護師さんや、同じ仲間と長く仲良く働きたいという看護師さんには、あまり向かないグループかもしれませんね。

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