―― 突然ですが、「私のわがままを叶えるために、150件も医療施設に電話してくれました!」というキャッチコピー、あれ嘘ですよね?笑
(マーケティング・棚橋さん)
いいえ、あれは実話なんですよ。3年前の大阪の求職者さまからのご相談だったのですが、小さなお子様がいらっしゃるママさんナースの転職サポートでした。ご近所で、託児所付きで、残業なしで働けるという条件だったので、ご自宅近辺の施設に片っ端から連絡をして、何とか面接・採用にまで到ったときには150件もの施設に連絡していました。社内でも有名な話なんですよ。
―― すみません、完全に嘘だと思い込んでいました。。
(マーケティング・棚橋さん)
ホームページのキャッチコピーとして使っていると嘘っぽいということで今は使っていないのですが(笑)
(キャリアコンサルタント・橘さん)
ただ、なかなか受け入れ先が見つからないので100件や200件ほどお電話するということはそれほど稀なケースでは無いんですよ!
私も3ヶ月ほど前のことですが、鬱っぽい性格と休職歴があって、書類でも面接でも不採用が続いている方がいらっしゃいました。6件目の面接の時も正直、あまり反応は良くなかったのですが、担当者の方にプッシュして通常は行わない院長と看護師長を含めた2次面接をセッティングして頂くことが出来、その後内定を頂くことが出来たというケースもありました。
―― 転職者様には何かアドバイスはされたのですか?
(キャリアコンサルタント・橘さん)
まずは身だしなみのアドバイスをさせて頂きました。やはり見た目での第一印象は大きく結果に影響してしまいますので。それから、医療施設の方が見ているポイントを伝えて、質疑について一緒に練習もしましたね。
看護師さんの転職で5回も面接で不採用というのはあまり無いケースですので、その方は非常に喜んでくださり、今もそのクリニックで頑張っていらっしゃるそうです。この時も気が付けば100件ほど医療施設にお電話していましたね。
―― 正直、1人の転職者さんにそこまで時間はかけられない、という企業様が多いと思います
(マーケティング・棚橋さん)
確かに我々も看護師さんを採用して頂いて初めてお金を頂ける、という部分もありますが、短期での業績と同じくらい、看護師さんとも医療施設様とも長期的な目線で関係を強化していく、という考え方を大事にしているんです。ムリに転職させても、看護師さんからも病院さんからも嫌われてしまえば意味がないですからね。
ですので、我々は転職成功による<成果>と「納得できるまで情報をお伝えする」「無理な転職はすすめない」という<理念>に沿って行動しているかを50%ずつで評価するような体制になっているんです。
なので、先ほどのような一見ムダに見えるようなサポートでも、一生懸命やることで社内からきちんと評価されるという仕組みができているんです。
―― コンサルタントといえども、営業マンとしての立場もあると思うのですが
(キャリアコンサルタント・橘さん)
もちろん転職成功という数字も大事なんですが、他の営業会社さんであるように「売上」や「ノルマ」という言葉に追いかけられることはほとんど無いですね。営業会社として見れば「甘い」「ぬるい」と言われるかもしれないですね。
長期的な視点でのお付き合いが何より大事ですので、転職ではなく部署異動や関連施設への異動で何とかならないか?を一緒に考えて御提案することもあります。
転職屋である我々と看護師さんでは、転職に関する情報量に関しては我々が圧倒的に有利な立場になってしまいます。ですので、こちらが言いくるめて転職を勧めるということも可能ですが、それは絶対にしたくない。そして、そのようにならないように社内制度を整えているんです。
―― 世の中の営業マンから見れば羨ましい限りですね
(マーケティング・佐々木さん)
僕も入社するまでは、営業って「今月売上が足りてないじゃないか!」なんて毎日上司からガミガミ言われるイメージだったんですよ。なのに、うちではコンサルタントが数字でつめられる光景はほとんど見たことが無いですね。
今回は『看護のお仕事』を運営するレバレジーズ株式会社さんにお邪魔してお話をお伺いしました。WEBサイト運営担当の棚橋寿充さん、佐々木勇人さん、キャリアコンサルタントの橘美紀さんの若い3名に、今回はあえていじわるな質問をぶつけさせて頂きました。しかし、返ってきたのは「まさか!」の返答ばかりでした。