慢性期の病棟での仕事は、医療看護というよりは看護介護ケアが主体になるので、仕事が楽そうだと考えられているケースが多いです。
実際、急性期の病棟のように急患が入ることもありませんし、各患者さんに時間をかけて看護が出来るというのは事実です。
そういったことから、急性期の病棟で疲れたナースの「療養所」として、
療養型の職場を選ぶケースも多いようです。
「若いうちは急性期で」と言われることも多いですが、
療養型で働ける職場はたくさんあります(医療全体に占める急性期の現場はわずか10%程度)ので、そういった転職も選択肢のひとつになるでしょう。
では、急性期から慢性期に移った看護師さんは皆さん満足して働いているかというと、そういったケースばかりでもありません。
特に若い看護師さんで、まだまだ看護師としてバリバリ働いていきたいと言う人にとっては、 ゆったりしすぎていて物足りないと感じることも少なくないようです。
一方で、残業が少ない職場が多いですので、キャリアアップしたい方は早く帰宅して勉強したり研修に参加したりと、
その環境を利用して努力している方もいます。
また、この職場には既婚者で子供のいる中堅以降のナースが多いですので、若い看護師さんが行くと輪に入りづらいと感じることも多いようです。
また、正看が少なく准看の割合が多いので、そういった立場の人と上手く付き合っていくことも求められます。
療養型の病院に移るという選択をする際には、
転職先の病院の具体的な業務や求められる役割をしっかり認識してから転職することが必要です。
「ただ楽そうだから」という理由で現場を知らずに転職を決めてしまうと、また同じように失敗してしまうでしょう。
療養型の病院は患者さん一人ひとりと深く関わり、体だけでなく心のケアを行っていく必要があります。
急性期のように医療現場としての華やかなさは無いかもしれませんが、看護師としての強いやりがいを感じられる職場でもありますので、
前向きな転職先として検討してみても良いのではないでしょうか。
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