ナースにとって大きな悩みの種が、医療事故です。患者さんの命にかかわる問題ですから、
点滴ミス、投薬ミス、針刺し事故、移動時のケガなど、医療事故は常について回ります。
もちろん患者さんだけでなく、針刺し事故などは自分まで被害に合うケースもあり、常に強い緊張感をを感じていることと思います。
また、年を経るごとにベテラン看護師として扱われ、責任も重くなって行ってしまいます。
では、医療事故を起こしてしまったあとはどのようにすれば良いのでしょうか。当然、患者さんに対するケアは、ミスをしてしまった本人からも、
病院からも実施していると思います。
患者さんとしては、病気を治しに病院に来ているのに二次被害に合わされるなんてとんでもない、
と思われるのは当然でしょう。ミスをしてしまった側の対応姿勢を見られます。
しかし、次に重要な問題は、事故を起こしてしまった看護師さんの心のケアです。
患者さんからのきついお叱りなどで、立ち直れないくらいのトラウマを抱えてしまわれるケースもあります。
「看護師の仕事を辞めたい」という気持ちになる方も少なからずいらっしゃるようです。
もし、その心理的な後遺症が仕事に支障を来しそうなであれば、しばらくお休みをリフレッシュすることが効果的です。
仕事から少しだけ離れてみたり、同じような医療事故を起こしてしまった人の話などありますので、
ネット上の看護師さん同士が意見を言い合うSNSや
掲示板をのぞいてみても良いでしょう。
自分だけではないのだと思えることで、気が楽になるのではないでしょうか。
少し落ち着いたら、また同じようなミスを自分や同僚が起こさないようにするにはどうすれば良いか、
考えてみてください。これから自分より経験の少ない看護師さんも入ってくるでしょうから、彼ら彼女たちが同じようなミスをしないように、
チェック機能、業務の流れ、ミスが起きた後の対応方法などの改善に取り組んでください。
それがミスをしてしまった患者さんやカバーしてくれた周囲の人に対する償いにもなるでしょう。
看護師さんもお医者さんも人間ですので、誰でもミスをします。ミスをしたままにせずに次に活かし、
自分の後輩や家族にも恥ずかしくない仕事が出来るかどうかが、プロとして問われていると思います。
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