看護配置基準が導入されたのが、平成18年。
早いもので10年以上が経過しました。
ここ10年で看護師になった方は「看護配置が7:1は当たり前」と思っていますよね?
看護師の人数が明確に分かる基準ですから、職場選びの上で大切なポイントになる数字ですよね。
看護配置基準が導入されることが決まった当初。
まさに看護師は「引く手あまた」の状態でした。
大学病院も紹介会社を利用して採用
大学病院なんて、新卒看護師が付属の看護学校や看護学部からどんどん入ってくるものです。
更に年度末でしか退職させてもらえないローカルルールもありますし、4月に入職する新卒看護師で回っているのが大学病院というところ。
今までのこれからも…
と、思っていたら。看護配置基準の導入以来、この病棟は何人の看護師が絶対に必要!7:1を取得するためには、何人が不足している!!
と、明確な数字として現れてしまうものだから大混乱となったわけです。
その時は、いつもはドンと構えていた大学病院や公的病院もなりふり構わず看護師の取得に躍起になったのです。
経験や年齢がマッチすれば御の字。
多少ブランクがあっても、多少転職経験が多くても…極端に言ってしまえば、看護師免許証を持っていたら誰でも!という時代だったんですよね~。
この頃のイメージが強い30~50代の看護師さんは、看護師=引く手あまたというイメージが強いようです。
7:1看護を取得していなければ、今までと同じような収益を上げられない。
経営が行き詰まるということで、看護師採用にどこの病院も躍起になったので、看護師は引く手あまただと思っても当然ですね。
どんな手を使っても看護師の頭数を揃えなければなりません。
そこで大学病院も公的病院も、紹介会社を使っても看護師採用をしていたのですね。
今は大学病院、公的病院は紹介経由での採用を控えている病院も多いですから、10年前の状況が嘘のようです。
看護師も選ばれる時代…
診療報酬が2年に一度見直しされる度に、一喜一憂される病院の経営陣。
以前は看護配置7:1を取得していれば、診療報酬が高くもらえたのですが…
直近の診療報酬改定では、看護必要度に応じた加算に変わりました。
つまり…
本当に必要のある看護配置を取得している病院には、手厚く報酬を支払ましょうってこと。
そうなると、とりあえず7:1を取得していた一般病院なんかは、ムダな人件費を払って経営が成り行かなくなるわけです。
そこで一般病棟を10:1に配置を下げる病院や、急性期病棟を地域包括ケアや回復期リハ病棟へ移行する病院が非常に多くなりました。
看護配置が7:1ではなくなれば、今まで7:1の基準で採用していた看護師が余剰になります。
すると看護師採用は、一時ストップ。
今まで年がら年中採用していたと思っていた病院が、気づけば求人がなくなっていたり。
病院にしたら、看護師採用に四苦八苦しないのは非常に嬉しいこと。
こんな経験がある看護師が欲しい。
年齢層はこのくらいまでを考えている。
などなど、欲しい看護師の層を病院側が選べるんですから。採用のハードルも上げられて、病院にとっては嬉しい面も。
しかし看護師さんから見れば、求人の数は減る、面談に行っても内定が出ない、すぐに返事がもらえない…など、ネガティブな状況ってことですね。
看護師は引く手あまた。
看護師は採用面接に落ちない。
そう思っている方。
時代はもう進んでいます。看護師だって、きちんと面談対策しなければいつまで経っても良い就業先に巡り会えませんのでご注意を。
転職の面接はプロに相談して、しっかりと対策しましょう!↓